需要高まる特殊清掃


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人が亡くなる現場の特殊清掃ばかりが注目されている特殊清掃の世界ですが、動物の死骸を撤去してほしいという依頼も多いといいます。

自宅の敷地内、自宅の軒下、会社の点検口など、思いもよらないところで動物が死んでいるケースがあるといいます。

腐臭に気付いた人が、特殊清掃に片づけを依頼するケースが多いといいます。

動物の死骸と言っても、自分で飼っていたペットでもなければ、いつそこにどうやって侵入したかもわからないまま、自分たちで片づけることもできないようなひどい状態になって、初めて気づくことも少なくないといいます。

迷惑な話ではありますが、やはり病原菌などの発生原因になることも考えられるし、害虫などがわいてしまうので、早めにきれいに片づけてほしいと思う気持ちは理解できます。

愛着があってペットを飼っていたという場合でも、飼い主の遺体の処理と同時に、飼っていたペットの亡骸も処理するケースもあります。

また、ゴミ屋敷と似たような状態で、猫屋敷、犬屋敷、ハト屋敷の問題もあります。

ハクビシンなどの害獣駆除を行う業者もいます。

動物を多頭飼いして、常識の範囲内を超えてしまうと、臭いや汚染が進み、最終的には解体しないと使用できないというレベルにまで、物件価値が下がってしまいます。

投資目的などで安価でこうした物件を買っても、立て直しになると当初の計画からは大きく外れた時間とコストがかかってくることになります。

特殊清掃業者によっては、物件を極力壊さずに、徹底的に正常作業を行ってくれるところが見つかります。

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特殊清掃なんて、人が嫌がる仕事を受けて、掃除をするだけと思っている人もまだまだいると思います。

しかし、実際は「事件現場特殊清掃士」という資格認定もあり、高度な専門知識が要求される専門性の高い仕事なのです。

清掃業とはいえ、葬儀社が兼業しているケースもあり、亡くなった人の死後処理を行って納棺をしてくれるようなケースもあります。

葬儀社では納棺までで、その後の内装の原状回復はまた別の業者というケースもあり、かかるコストも少なくはありません。

誰でもできると考えている人は、現実的に特殊清掃が必要な現場に足を踏み入れたことのない人とも言えるかもしれません。

たとえば、汚れを落とすために洗剤とトイレの洗剤を混ぜると、化学反応で塩素ガスが発生してしまいますし、酸性の洗剤をステンレスにまいてしまうと、配管に穴があくこともあります。

お風呂の水を抜いてしまったばっかりに、配管が詰まって大変なことになったり、誤って注射針を踏み、感染症になってしまうことすらあります。

マスクがなければ虫を吸いこむこともあります。

危険と隣り合わせの大変な現場です。

遺体は、警察に移動して死因の特定を行うなどの処理を受けます。

その後に残されるのは、現場となった場所です。

大家や不動産会社、あるいは遺族からの依頼を受けて、特殊清掃業者が中に入ります。

コストは部屋の規模によって、70万円程度から、場合によっては100万円を超えてくることもあります。

床材、水回りなど取り換えが必要な内装のコストもあります。

支払は遺族が持つことになりますが、身寄りのない人の場合は誰が支払うことになるのかでもめることも。

無縁社会の影響はこんなところにも垣間見られます。

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ゴミ屋敷、孤独死、自殺というと、自分には特に関係のない世界だと考える人も多いかもしれません。

しかし、こうした出来事は、思いのほか身近に起こりうる社会現象でもあります。

引越を考えたら、一度は予定の新居の住所が事故物件として登録されていないか、確認したことのある人はいるでしょう。

残忍な事件が報道されたら、その住所を確認して、職場や自宅の近くで驚いたという経験をする人も少なくないでしょう。

特に不動産オーナーで、賃貸収入を得ている人にとっては、貸し出した後に起こるさまざまなトラブルは、自分にふりかかってくる問題でもあります。
トラブル事例: 告知されなかった前入居者の死亡 – 東京・台東借地借家人組合1

自殺、孤独死は全国で年間9万人以上、ゴミ屋敷に到っては、500軒の家があれば、2,3軒の割合で存在しているという2013年の一般社団法人「事件現場特殊清掃センター」のリサーチもあります。

単身世帯、特にお年寄りの一人暮らしが増えているので、比例して孤独死の件数も増加しているというのが、その理由としてあげられています。

事件や事故の現場の後始末は、基本的には誰もやりたくない仕事です。

単身世帯の中には、身寄りのいない人もいます。

身近な人は、片づけることもつらいというのが人情でしょう。

また、物理的に、臭いや細菌の発生、病原菌の問題などがあり、特殊が技術が必要になるので、誰もがすぐに片づけられるような現場ではないことも多いのです。

それでも不動産のオーナーや遺族側からすれば、きちんと片づけなければいけないわけですから、特殊清掃のような技術のある企業への依頼が増加しているという現状があります。